店主がハンドドリップでお湯を注ぐ手元
About

一行を大切にしてきた手で、
一杯をいれています。

コトノハを開く前、わたしは出版社で八年、本の校正をしていました。校正は、一冊の中から、まちがった一文字を探す仕事です。読む人が気づかないまま、すっと読み進められるように。目立たないけれど、手を抜けない仕事でした。

その手を、いまは一杯のコーヒーに使っています。豆を焼き、お湯の温度を見て、カップを温めておく。どれも、飲む人が気づかなくていいことです。気づかないまま、ふっと肩の力が抜ける。そんな一杯になっていれば、うれしいです。

店の奥に、便箋と切手を置いています。書きたい人がいるのに、書く場所がない。そんな日のためです。書き終えた手紙は、入口の赤い木箱のポストへ。翌朝、わたしが郵便局まで持っていきます。

ことばと、ひと息。

三つの約束
  1. 急かさないこと

    おかわりの声かけはいたしません。長居は歓迎です。時間を気にせず、最後の一口まであなたのペースで。

  2. 手を抜かないこと

    豆は自家焙煎、お菓子は毎朝店の奥で。小さな店だからできる「全部に目が届く丁寧さ」を守ります。

  3. ことばを大切にすること

    店名の「コトノハ」は、言の葉から。メニューの一行にも、お知らせの一文にも、店の想いをのせてお届けします。

便箋と万年筆、書きかけの手紙と一杯
手紙を入れる赤い木箱のポスト

しおり店主 森 しおり